「暑い...」
私はなぜか砂漠の真ん中で目覚めた。
「日陰を探そう。」
細かい砂に足が吸い込まれていくようで、一歩一歩が重い。
歩いても、歩いても、何も無い。砂だけ。
「何で私はこんな所にいるんだろう。最悪だ。」そう思った。
そうやってとにかく前へ歩き続けた...
しばらく歩いていると、弱っている蛇に出会った。
腰に下げていた水筒の中の水はあと少ししかない。
「自分が飲むか、蛇に飲ませて助けるか...」
なぜか分からないが、私は蛇に残りの水をあげた。
そしてポケットに入れて、日陰がありそうな場所へ一緒に連れて行くことにした。
日が高くなり、暑さはより厳しくなった。
「どこに日陰があるのか分からない。とにかく砂漠から抜け出したい...」
すると少し元気を取り戻した蛇がポケットからひょっこり顔を出して、ある方向に首を伸ばした。
そっちの方向へ行けとでも言いたそうだった。私はどうせどこへ行けば良いか分からなかったので、
蛇を信じることにした。
暑さは更に増し、疲労が限界に近づき、頭がくらくらしはじめた。
蜃気楼なのか、遠くに何かが見える。
蛇はまたそっちの方へ首を伸ばした。
近づいて行くと、どうやらオアシスのようだ。
私は最後の力を振り絞って走った。
広大な美しいオアシスだ。
私はそこにあった水を飲んで、木陰に座った。
溜まっていた疲れがどっと出て、そのまま眠ってしまった。
肩をゆすられて目覚めると、目の前に大きなフードを被った知らない人がいた。
「だ、誰?!」私はびっくりした。
「私の名前はナディ。砂漠の真ん中で助けてくれた蛇だよ。」
蛇が人間の形をしているのはおかしい。
話を聞くと、どうやら不思議な力を持った蛇で、人間の姿に成れるらしい。
ポケットの蛇もいなくなっているので本当なのかもしれない。
正直、それが本当なのかどうかはどうでもよかった。
でも私は信じることにした。
美しいオアシスから見上げる夜空は幻想的だ。
たくさんの星がキラキラ輝き、まるでおとぎ話のようだ。
「ここは本当に美しい。最高だ。」私はそう思った。
星空を眺めながら私はナディとたくさん話して仲良くなり、
友情の証として、ベージュ色の紐のブレスレットをもらった。
そして一緒に旅をすることにしたんだよね。
こうやってナディと私の大冒険は始まったのだ。